うえのむらの「きわみいのぶた」
上野村の「極いのぶた」
50年前から始まった“いのぶた”飼育
標高1000mを超える山々に囲まれ、森林面積97%の上野村。手つかずの原生林や清流・神流川が流れ、雄大な自然が広がる一方で、急峻な山間地が多く大規模な農業には恵まれていません。
いのぶた生産の始まりは昭和40年代にさかのぼります。
当時の村長が後世に残る産業を作ろうと、狭い土地での特産品づくりに取り組んでいました。そこで着目したのが伊豆の山奥で飼育されていた「いのぶた」でした。
小さな村の農場で丁寧に育てられた“いのぶた”
現地視察を終え村に戻った村長は、JA上野村と養豚農家で組合を作り、昭和43年からいのぶた生産が開始されました。
そもそも「猪豚(いのぶた)」とは、お父さん猪とお母さん豚から生まれた子どもを「いのぶた」といいます。
上野村では昔から、子いのぶたにしましまのうり模様が出ている特徴を重視しており、子いのぶた「うり坊」飼育の伝統が受け継がれています。
年間生産が250頭と非常に希少ないのぶた飼育は、肥育にも手間と時間がかかっています。
養豚に比べて、多様な個性を持ついのぶたは丁寧なお世話とより良い飼育環境が求められます。離乳期には、お母さんから離れることがショックで食が進まなくなる子もいるそうで、農場スタッフが愛情をかけて育て上げていきます。また、養豚よりも長い肥育期間を経て、ゆっくりと農場で育ったいのぶた肉が出荷されています。
肉質と味が最高級な“いのぶた”
赤肉の旨味が特徴的である猪肉と脂身やコクのバランスが良い豚肉のいいとこどりをしている「いのぶた肉」。味が濃くておいしい赤肉、甘くてさっぱりしている脂身、肉らしい食べ応えを感じることができるお肉です。
上野村のいのぶたは一代交配(F1)にこだわって生産しています。