くにしていてんねんきねんぶつ しおじげんせいりん

国指定天然記念物 シオジ原生林

250年以上伐採されていない天然林群

シオジは太平洋側の湿性の山地渓流沿いに分布している落葉広葉樹で、上野村はシオジ林の自然分布のほぼ北限です。神流川源流の一つである北沢に広がるシオジの木々は宝暦年間(1751~1763年)以来、伐採されたことがないと言われており、樹齢200年と推測されるシオジの木々はまっすぐ伸び、老木は樹皮が縦に裂けている様子を観察できます。北沢一帯にはシオジを主体とした貴重な渓畔林が形成されており、北沢のシオジ林は日本の代表的自然林の一つとして国の天然記念物に指定されました。

林業で栄えた跡残る北沢

上野村は林業の盛んな地域であり、北沢の渓流沿い(国有林)のシオジ原生林を除いては、木の伐採や植林が行われていました。
昭和初期は最も林業が盛んで、北沢沿いには多くの家族が暮らしていました。シオジ原生林の手前には住居跡や北沢分校跡があり、この地域で行われてきた林業と生活の様子をたどることができます。